顧客体験価値(cx)を向上させるための4つのポイント【コールセンターの重要性を解説】

  • #顧客満足(CS)・顧客体験(CX)の向上

シェア

画像:顧客体験価値(cx)を向上させるための4つのポイント【コールセンターの重要性を解説】

物や情報が溢れる現代社会で生き残るために、多くの企業が「顧客体験価値」の向上に力を注いでいます。しかし、なぜ顧客体験価値が重要視されているのか、どのように向上させていくべきか悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。そこで今回の記事では「顧客体験価値とは何か」また「注目されている背景や向上させるためのポイント」について詳しく解説していきます。

顧客体験価値を高めるためには、顧客接点であるコールセンターの在り方も重要です。コールセンター導入のメリットにも触れていきますので、顧客体験価値を向上させたい方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

顧客体験価値(cx)とは

画像:顧客体験価値(cx)とは

顧客体験価値とは、商品の購入を検討している段階から、購入時・購入後のフォローまですべての体験についての価値を指します。つまり、商品やサービスそのものだけではなく、購入・利用に関わる顧客接点すべての評価です。

たとえば、顧客体験には以下のようなものがあります。

  • 購入を検討している際に目にするSNSや口コミ
  • 商品やサービスのリサーチ
  • 購入方法や購入時の対応
  • 商品が手元に届いたとき、さらには届くまでの期間
  • 実際に商品を利用して得られた体験
  • 故障や不具合の際の対応
  • アフターサービスの内容
  • 問い合わせに対する回答

企業側が発信していないことや、直接かかわっていない場面でも評価の対象となります。そのため、すべての顧客との接点が、企業全体の評価へと繋がると理解することが大切です。とくにIT技術が発展した現代社会では、顧客が商品やサービスの存在を知った瞬間から、いかに体験価値を高めるかが重要なポイントとなっています。

顧客体験価値が注目されている背景

画像:顧客体験価値が注目されている背景

では、なぜ顧客体験価値が注目されるようになったのか、その背景について詳しく見ていきます。ここでは、3つの視点で解説していきますので、顧客体験価値が重要視される理由をしっかり理解しておきましょう。

顧客接点の増加と複雑化

IT技術が進んだ現代社会では、さまざまな情報を手軽に入手できるようになりました。とくに最近は、WEBサイトやSNSなどを通して企業との接点も増加しています。この顧客接点の増加は、企業にとっては顧客獲得を増やすチャンスです。しかし一方で、顧客が競合他社に分散しやすい側面もあります。

購入前の顧客接点では、消費者が購入する価値があると感じることができるかが大切です。購入後は、商品やサービスを利用して得られた体験や、アフターフォローの親切さなどが評価の対象となります。さらに「今後も利用したいと思えるか」「ほかの人にも教えたいと思えるか」などの感動体験が得られるかも重要なポイントです。物や情報が溢れる現代社会では、さまざまな顧客接点で信頼の獲得が求められています

「モノ消費」から「コト消費・トキ消費」へのシフト

商品の品質や機能性などを重視し、形として残る「モノ消費」が主流となっていた時代から、体験・利用などの「コト消費・トキ消費」へとシフトしています。コト消費は形としては残らないですが、体験や経験として心に残る消費活動です。具体的には、旅行や食事・趣味などがあります。これらの体験で得られる満足感が、顧客の消費行動に繋がります。

トキ消費は、その場でしか味わえない特別な「時間」を楽しむことを指しており、現在もっとも注目されている消費スタイルです。たとえば、ライブやフェス・イベントへの参加などがあります。同じ目的を持って集まり「二度と味わえないような体験をすること」さらに「自身もその場に貢献している自覚を持てること」が重要です。

商品での差別化が難しくなった

今までは、商品の品質や価格などが購入の決め手となっていました。しかし、似たような商品を取り扱う店舗が増えてきたことで、差別化が難しくなっています。そのため、商品自体ではなく「店舗スタッフの親切さ」や「サービス力やアフターフォロー」などに注目する顧客が増えています

とくにECサイトなどでは、同じ商品が並んだ中で選んでもらうため、口コミや店舗の評価が購入の決め手になることが多いです。口コミを見るという行動も顧客体験価値に大きく影響するため、購入者のレビューを意識することも企業価値の向上に繋がります。好印象なレビューを書いてもらうためには、顧客目線の丁寧な対応が重要です。

顧客体験価値を向上させる4つのポイント

画像:顧客体験価値を向上させる4つのポイント

顧客体験価値の重要性は理解していても、それを向上させるために何をしたらいいか分からないという方もいるのではないでしょうか。ここでは、顧客体験価値を向上させるための4つのポイントについて解説します

顧客体験の整理と現状把握

まずは、企業と顧客との接点を情報収集・購入・利用の3点に分けて洗い出し、時系列に並べていきます。その際に重要なのは、顧客視点で洗い出しを行うことです。また、顧客の購買行動から、利用してほかの人にもおすすめしたいという思いに至るまでの、感情や行動の変化を描いたマップを作成するのも有効です。そのほかにも、顧客が企業に対して感じている愛着や信頼を数値化したデータを活用して、現状把握をしましょう。

課題の明確化

現状把握ができたら、それぞれの顧客接点での課題を明確にします。課題を見つける際は、以下の3点を意識しましょう。

  • 顧客が自社の商品・サービスを選んだ背景を考慮しているか
  • 言葉では表わされていないニーズに目を向けられているか
  • 期待以上の価値を提供できているか

顧客体験価値を高めるためには、現在の不満や要望へ応えるだけでなく「その商品やサービスを他者へおすすめしたい」と思えるレベルの課題設定にすることが大切です。また、利用し続けている人だけでなく、これまで利用したことのあるすべての顧客の意見や情報も参考にしましょう。

仮説検証を繰り返す

明確化した課題に対して仮説検証を行い、新たな課題を見つけて改善を繰り返し行うことが重要です。課題に対して「どのような行動が改善・解決に繋がるか」の仮説を立てます。実際にアクションを起こし、仮説が正しかったかどうかを判断するのが仮説検証です。間違っていれば仮説を修正し、アクションを変更します。一度の検証で100%改善することは難しいため、何度も繰り返し行いましょう。より良い商品・サービスの提供を意識し続けることが大切です。

会社全体で取り組む

顧客体験価値は、商品・サービスそのものの価値のみではなく、それらに関わるすべての体験を指します。そのため、一部の部署にとどまらず会社全体で取り組むことが大切です。たとえば、商品そのものに対する満足度は高くても、梱包が雑だったり、アフターフォローが悪かったりするなど、どこかの部署で不満点を感じると顧客体験価値は向上しません。部署ごとでの取り組みに留まることなく、連携を強め会社全体が同じレベルの意識を持つことが重要です。

顧客接点の課題を改善することで体験価値が高まる

画像:顧客接点の課題を改善することで体験価値が高まる

顧客体験価値を高めるには、顧客接点の課題を改善することが重要です。

  • 商品・サービスに対してどれほど魅力を感じられるか
  • スムーズに購入できるか
  • 購入後のフォローは親切か

購入前・購入時・購入後、それぞれの顧客接点で高い満足度を提供できるかが大切です。顧客と企業が接する機会はたくさんありますが、直接関わることができるフェーズは限られています。

とくにECサイトやメーカーなどは、直接顧客と接点を持つことが少ないです。そのため、顧客と直接関わりを持てるコールセンターは非常に重要な役割を担っています。コールセンターの顧客対応の質は、企業の「顔」と言えるほどに重要で、顧客体験価値にも大きな影響を与えます。迅速な対応・誠実な態度・丁寧な言葉遣いなど、顧客の満足度に関わるポイントは多岐にわたるため、コールセンターの在り方に注目している企業は少なくありません。

顧客体験価値におけるコールセンターシステム導入のメリット3選

画像:顧客体験価値におけるコールセンターシステム導入のメリット3選

コールセンターシステムとは、電話対応業務を円滑に行うために、自動応答や通話記録・顧客情報の表示などの機能を搭載したシステムの総称です。ここでは、顧客体験価値向上におけるコールセンターシステム導入のメリットを紹介します。

顧客満足度の向上

コールセンターはオペレーターの経験値やスキルによって、対応品質に差が出やすいことが特徴です。そこで、コールセンターシステムを導入し、熟練度の高いオペレーターの通話記録を共有したり、経験値の浅いオペレーターが自身の対応内容を振り返ったりすることで、質の高い対応品質を標準化できます。

また、コールセンターは繋がりにくいと感じる方もいます。自動応答機能を利用し、オペレーターに直接繋ぐまでにワンクッションあることで不満点も解消できるでしょう。繋がらないコールセンターやスピードの遅い対応は、顧客が不満を感じる要因となります。着信先の振り分けを工夫し、顧客対応に最適化したコールセンターを設けることで、スピーディーに問題解決へと導き、顧客の満足度の向上が可能です

業務の効率化

コールセンターシステムのなかには、パソコンやシステムと電話を連携させるCTIや、顧客情報を一元管理するCRM、よくある質問を分析し顧客の疑問に対応するチャットボットなどがあります。これらのシステムを利用することで、従業員が電話対応やメール対応に追われることなく、本来の業務に集中できるのも大きなメリットです。

また、デジタル技術を活用することで、顧客データを瞬時に把握できるようになり、顧客を待たせることなくスピーディーな対応が可能となります。問い合わせ対応や顧客管理など必要なシステムを組み合わせて導入することで、業務の効率化が期待できるでしょう。

商品・サービスの改善

日々コールセンターに寄せられる顧客の声は、マーケティングの面でも大いに有効活用できます。苦情が多いイメージを持たれている部署でもありますが、今後の商品開発や改善に役立つヒントがたくさん詰まっている大切な顧客接点です。

そんな貴重な顧客の声を管理システムに蓄積し、データを集計・分析することで、新たなニーズを見つけることができます。また、顧客対応でヒアリングした情報をもとに、より良い商品・サービスに繋がるPDCAを回せるのも大きなメリットです。

顧客体験価値を高めて選ばれ続ける企業を目指しましょう

画像:顧客体験価値を高めて選ばれ続ける企業を目指しましょう

商品やサービスそのもので差別化が難しくなってきている今、顧客体験価値の向上が重要視されています。とくに、ECサイトの利用が多くなった現代では、顧客と企業が直接繋がるコールセンターの役割を重要視している企業は少なくありません。とはいえ、質の高い顧客対応を実現するには、熟練度の高いオペレーターを増やす必要があり難しい点も多くあります。

そこで、顧客体験価値の向上のためにコールセンター運営の外部委託を検討してみてはいかがでしょうか。貴重な顧客の声を集約し、課題改善に繋がるPDCAを繰り返し行い顧客体験価値を高めることで、今後も選ばれ続ける企業への成長が期待できます。コールセンターシステムの導入を検討中の方は、企業の規模や働き方に合ったサポートを提供する「NTTネクシア」にお気軽にご相談ください。

コンタクトセンター(コールセンター)

シェア

ご相談やご質問など、
お気軽にお問い合わせください。

ご相談・お問い合わせはこちら