超高齢化時代の到来により、シニア向けの商品やサービスの需要が高まっている近年。
当社においてもシニア向けビジネスへの取り組みを進めています。
そこで今回は、高齢者生活支援事業「イエナカ」を担当する 総合企画部 企画部門 主査 中村 美喜に、超高齢化時代のシニア向けビジネスについて聞きました。

出席者:総合企画部 企画部門 主査 中村 美喜


◆「シニア」は4つのセグメントに分けられる


「日本は今、4人に1人が65歳以上という超高齢化社会に突入しており、シニア層を消費の主役に置くサービス開発の必要性が一層増していると思います。しかし、一口にシニアといっても、健康状態や生活環境によってそのライフスタイルはさまざまであり、アプローチの仕方は大きく異なります。そこで当社では、シニアを『プレシニア』『アクティブシニア』『要見守り』『要介護』という4つのセグメントに分けて手法を検討しています。」

【プレシニア】
50代の「シニア」というにはまだ早い、見た目も若く元気な方たちです。仕事も働き盛りで、公私共に充実していて、パソコンも問題なく使える方が多いと思われます。徐々に老後を意識しはじめており、同時に、自分の両親が「要見守り」や「要介護」になって介護負担が発生しているケースもあります。

【アクティブシニア】
この層をターゲットにしたものが、シニアビジネスの中心になると思われます。男性ならカメラや旅行、女性ならグルメや健康など、「趣味もさまざま、お金にも時間にも余裕がある」という方々です。ITリテラシーは人によってバラツキがあり、十分に使いこなしている人は少数派です。ちょうど今年で定年退職を迎える65歳は800万人いる人口最多のゾーンであり、アクティブシニア人口は多いと思われます。

【要見守り】
要介護の認定を受けている方々です。ケースワーカーやケアマネジャーが個別に介護のプランを立ててケアしていることもあり、「要見守り」の方に比べると自治体などから支援を受けているといえます。
要介護になると、物事の決定権は家族に移ることも多く、ビジネスの視点で見れば、本人を含め家族もターゲットになると思います。最近では定期的な訪問看護など在宅医療も増えており、リハビリによる症状緩和や自立支援も注目すべきキーワードです。


─確かに、こうして見ると「シニア」と言っても本当にさまざまだということがわかりますね。

「はい。健康状態や生活環境によりニーズや課題が異なりますので、それに合わせたソリューションが必要だと考えています。また、イメージがしやすいように年代を載せていますが、あくまでも目安です。70歳を超えた方でも、ものすごくアクティブな方もいれば、逆に 50代、60代の方でも、『要見守り』、『要介護』という方もいます。」


◆セグメントの変化を見据えて価値を提供する


「ICTの普及によって、生活は非常に便利になりました。ネットスーパーやネットショッピング、スマートTV、遠隔医療など、シニアを想定したサービスも多く出てきており、シニアやその家族の負担軽減が期待されます。しかし、ITリテラシーが低い方たちは、それらの便利さを十分に享受できていないのが現状です。

その部分をお手伝いするサービスを提供できないかという考えから始まったのが、高齢者生活支援事業『イエナカ』です。当社には、『クライアント様とそのお客様の架け橋となる』という基本理念があります。企業や自治体の提供するサービスと、シニアの方との架け橋になり、生活品質の向上を実現させることが当社の役割だと考えております。」


─お手伝いとは、どのようなことを指すのでしょうか。

「大きく分けて2つの方法があります。ひとつは『パソコンやインターネットの情報を電話やFAXなどアナログの媒体に変換して情報提供する』というもの、もうひとつは『本人がICTをうまく使いこなせるようにサポートする』というものです。今後はITリテラシーも向上し、『使えるようにサポートする』方にシフトしていくと思いますが、現在はどちらも大切だと考えています。

ニュースでも度々取り上げられていますが、自治体や医療関係者が、シニアにタブレット端末を配布したが使うことなく放置されてしまうという事例があります。サービス提供者がただ仕組みだけ提供してもシニアには使ってもらえません。タブレットを使うと、どう生活が便利になるか、どう楽しくなるかを実感してもらうことが重要です。ここに当社が貢献できる部分があると思っています。

使い方を電話で詳しく説明したり、操作の研修をしたり、心のこもった応対でサポートする。そして継続的な利用につなげていく。デジタル情報をアナログ情報へ変換し、シニア層へわかりやすく伝えること、これこそが『架け橋になる』ということだと思います。」



◆豊富な経験、品質の高さが強み


─当社では、シニア向けの応対スキルも高いということですが、シニア向けのサービスではどのような事例があるのでしょうか。

「例えば、定期的にシニアの方へ『お元気ですか?』と電話をかける安否確認業務があります。『要見守り』のシニア向けサービスです。これは、自治体からの依頼で行っている業務ですが、警備会社と連携しており、電話して応答がなかったら警備会社が駆けつける仕組みになっています。

当社では、会話や健康状態など心身のケアに重点を置いており、以前の応対履歴から個々の性格に合わせ、状況に応じた話題づくりや質問を心がけています。アンケートでは、『週に2回だけど電話を楽しみにしている』、『胃が痛くて何を食べたらいいかわからないとき、アドバイスをもらって気が楽になった』、『役所の電話番号やどこの窓口に行ったらよいかを教えてもらいありがたかった』といった、感謝の声も多く自治体からも高い評価をいただいています。
現在、電話だけではなく、タブレットやスマートフォンを活用した見守りを提案中です。これもサービス提供者とシニアの架け橋です。

また、当社には番号案内サービスなど、シニアの方々を相手に情報提供をする経験者が数多くおり、応対マニュアルもかなり充実しています。例えば、こちらの声が聞き取りにくいお客様には、電話番号をお伝えするときは、番号を2つずつに区切って言う、など独自のノウハウを確立しています。東日本の各地域に拠点があるので地域性のある話題やその土地の方言も話すこともでき、安心感のある地域密着サービスを提供することができます。」



◆当社がいちばん誇れるもの


「当社が誇れるのは、コミュニケーションの品質です。独自の研修カリキュラムやベテランのオペレーターにより、人肌を感じるハートフルな応対で差別化を図ります。コールセンターの業界は、今はどんどん参入する会社が増えて価格競争による手軽さや効率化が図られておりますが、シニア向けにはしっかりした丁寧な応対が不可欠です。

当社は、高い品質を保持しており、昨年はコンタクトセンターの世界大会で優勝するなど、世界的にも品質向上などの取り組みが認められました。また、NTTグループ各社の最新技術と連携したサービスの提供や、異業種との協業など運用の柔軟性も当社の強みだと思います。
今後は、これらの強みを活かして、企業や自治体、シニアの方々が抱える課題を解決していきたいと考えています。」



当社では、今後もさまざまな角度から高齢者生活支援事業「イエナカ」を展開していきます。
シニア向けサービスでの協業やサービス提供を考えている企業様、自治体様は、ぜひ一度お問い合わせください。



※組織名・所属部署など本ページの掲載内容は取材時(2013年04月)の情報です。