本格的な高齢化社会を迎えた今、シニアのQOL(quality of life=生活の質)向上をサポートすることは社会全体の課題と言えます。

昨今の報道などをみてもシニアを取り巻く環境には改善すべき点が多くありますが、当社はその全てに共通するのが「コミュニケーション」というキーワードだと考えます。肉体的にも精神的にもいきいきとした毎日を過ごすためには、人とのコミュニケーションが不可欠。この人と人とのコミュニケーションの環境は、まだまだ活性化していけるはずです。

コミュニケーションのプロとしての当社は、今まで培ってきたノウハウを基に、この課題へ取り組んでいます。

◆全てのシニア層の人たちがいきいきと暮らす社会へ—当社の社会的使命


「この問題に取り組むことは、わが社の社会的使命であると数年前から考えていました」。こう語るのは、第一営業本部 営業推進部 eCRM推進担当の甲斐みのり。

甲斐は「シニアの方は、お話しするのが好きで、人とつながりたいと思っている方が多いようです。でも、『社会との接点が少ない』『なかなか外出できない』などさまざまな理由から、それができない人も多い。そこをうまくサポートする方法はないかと模索していました」と話します。

今までの膨大な対話経験から得たコミュニケーションのノウハウを、シニアのQOL向上に役立てたい──そんな思いから当社が企画したのは、「シニアコミュニティの創出」でした。

◆“待つ”のではなく“自ら参加する”仕組み作り


甲斐と共にこのプロジェクトを企画した 第一営業本部 営業推進部 eCRM推進担当の塚本公司はこう語ります。

「たとえば、『システムを使い、何かあったときに家族へ知らせる』というようなセキュリティサービスはいろいろあります。また、当社では以前、自治体からの依頼で、シニアの人に『お元気ですか』と様子を伺う電話をかけるプロジェクトを手がけたことがありました。これらはいわゆる『見守りサービス』というものです。今回考えたのは、それとも違い、シニアが誰かのアクションを待つのではなく、自分から積極的に参加するコミュニティです」

◆医療費・介護費の削減の鍵はシニア層のQOL向上


このプロジェクトは、ある自治体が現実に抱えている課題をお伺いし、それまで模索していたものから具体的な検討へと進めるために生まれました。

自治体の課題は、「医療費・介護費をどのように削減するか」というもの。一般的に、社会との接点が少なく、家にこもりがちなシニアは、健康を損ないやすい傾向があると言われています。

そのため、医療費・介護費が必要になるような状態を少しでも減らすこと、そのためには、シニア層のコミュニケーション機会を増やして、いかにQOL向上につなげられるかが鍵となると言えます。

◆タブレットでの簡単操作⇒電話で会話⇒シニアコミュニティでの交流という流れを提案


当社は、QOL向上のためには、シニアが自発的に行動し、気軽に人と交流できるような仕組み作りが必要と考えました。そこで生まれた企画は、次のようなものです。

まず、シニアの方にタブレット端末を配布し、講習会を開催。詳しい使い方やタブレット端末内に設置した通信販売カタログの利用方法、SNSのマナーなどをお伝えします。講習会には、講師や同じ地域に住む方との交流の場という役割もあります。

例えば、その通信販売カタログを見て簡単な注文操作をしていただくことで、それをきっかけにソルコのオペレーターとの日常的な会話が生まれます。また、シニア同士のコミュニケーションが生まれるような仕組みも構築し、コミュニティへと誘導していきます。

このシニアコミュニティは、当社が円滑な運営をサポートするもので、同じ地域に住むシニア同士のコミュニケーション活性化を促します。このように、タブレット端末というツールを活用することで、シニアの自発的なコミュニケーション促進を狙います。

◆全てのコミュニケーションの基本は「傾聴」


甲斐は、シニアとのコミュニケーションにおいて一番大切なものを「相手に寄り添う気持ちと、傾聴するという姿勢」だと語ります。

「これは、シニアに対してだけではなく、全てのお客様とのコミュニケーションにおける基本スキルです。もちろんシニアの方には伝わりやすい言葉の選び方や、聞き取りやすい発音などには気を使うべきですが、それも相手の気持ちを考えれば自然にできること。知識も大事ですが、重要なのは基本の傾聴スキルと、更にはお客様をよく知った上での応用力です。この部分をしっかりと押さえたスタッフが揃っていることは、当社の大きな強みです」

◆さまざまな層で応用が可能


このコミュニティ創出は、シニア層だけでなく、コミュニケーションのサポートを必要とする全ての層に応用が可能です。

たとえば、子育て中のママさん、家族の介護を行っている人、海外駐在者の家族など、「とかく孤立しがちな層」に対しても、同じようにアプローチすることができるでしょう。実際に、当社では子育て中のママさんを対象とした地域コミュニティの支援プロジェクトを手掛けてもおります。

SNSが急速に普及し、デジタルツールを使ったコミュニケーションが活況を呈していますが、甲斐は「デジタルの世界でも発言に気を遣ったり、空気を読んだり、ただ形がテキストなだけでコミュニケーションのやりとりというものは極めてアナログ。コミュニケーションで大切なのは、臨機応変に、人の気持ちをわかって対応できること。これまで当社が培ってきたノウハウや研修プログラムは、今後さまざまなコミュニケーション手段が出てきても、強みであり続けると思います」と語ります。

◆あらゆる課題の解決に向けたコミュニティマネージメントの役割も


自治体や企業、そして社会が抱えるさまざまな課題。当社は、その多くは自社の持つコミュニケーションと企画立案のノウハウによってサポートできると考えています。それらを踏まえ、潜在的な課題にも目を向け、真のパートナーとして、今後はコミュニティマネージメントの役割も果たしていくことを目指します。

これからもコミュニケーションのプロとして、そのノウハウを活かし社会に貢献してまいります。



※組織名・所属部署など本ページの掲載内容は取材時(2012年6月)の情報です。